「木を見て森を見ず」の例えのように
「小さなことに気をとられて大きなものを見落としてしまう」という意味です。
歯科治療において、お痛みなど問題を抱えた歯の処置は大切で重要な事です。
しかし、問題の歯のみだけの対応で良いのでしょうか?
成人のお口の中ある歯の本数は(親知らずを除いて)トータルで28本あり、1本の歯だけが原因と考えるより他の歯も同様の問題を持っている可能性があると考え、駒込にある歯医者・しもふり橋デンタルクリニックではお口の中の環境をトータルで整える事を推奨します。

大切なのは「トータルからお口の中を診る」こと
私は、当院を訪れた患者さまには「一日でも長く健康なお口で充実した毎日を過ごして欲しい」と考えております。
出来る限り 痛くない・削らない・抜かない 治療を心がけております。
しかし、状態によっては抜歯や外科処置が必要となることがあります。
そこには、現状を放置する事のリスクと、治療する事で得られる利益を考慮した専門的な判断が要求されます。
ですから、「削らないでほしい」「抜かないでほしい」「痛いところだけ治したい」などといった
ご希望に100%添えない治療計画を提案せざるを得ない場合もあります。
この事は、身体の他の部位に置き換えて考えてみると分かりやすいと思います。

医師から提案された治療を受けるか否かの最終的な判断は、本人の意思が尊重されるべきだと思います。
ただしその場合、最終的な判断を患者さまが決定する為の「判断材料」=「比較可能を複数の治療計画」が必要という事になってきます。




選ぶのは患者さまです。しかし、選択肢を与えられなければ選ぶことはできないまま治療が進みます。
真に患者さまの健康を思う医師であれば、あらゆる治療の可能性を「治療を行うことの利点と欠点を天秤にかけながら」「患者さまに最適で最良の治療法」を選択し、説明するはずです。
自分の本当の状態を知らされないで経過観察を続け、ある時急に具合が悪くなり即手術となった場合、あなたならどのように感じますか?
本当のことを知らせなかった医師に感謝するでしょうか?
重複いたしますが、木を見て森を見ずのたとえのように、
大切なのはお口の中全体を考えた「トータルからお口の中を診ること」であると私は考えています。